命日の意味

来週、私の友達が亡くなって4年目の日が来ます。

その日に合わせて休みを取って帰省するわけにもいかないので、

私は一年前、自分の部屋でお香を焚きました。

友達が好きだったお香で、お墓参りの時に使っているものです。

普段あまりお香を焚かないのですがその日は部屋中もくもくと焚きました。

その結果、香りで具合が悪くなり、煙でのどを傷めました。

咳が何日間も続きました。

そして私は、自分がやっていることの意味が分からなくなりました。

不謹慎な言い方だったらごめんなさい、

一年は365日、地球が公転する一周期、

その一回転した同じ日付けの日に、どんな意味があるのか。

その日に私が部屋で一人でお香を焚くことに、どんな意味があるのか。

分からなくなってしまったんです。

更に、帰省するたびにお花とお香を持ってお墓参りに行くことに、

どんな意味があったのだろうと、分からなくなってしまったんです。


彼氏に聞いてみたところ、

「残された人がその人のことを思い出す日。つまり残された人のための日。」と言っていました。

友達のために私が何かしなければいけない日ではなくて、

私が友達のことを思い出すための日。

そうですよね、そう考えた方が、恩着せがましいことをしている感覚がなくて、

そして自分を責める機会が与えられているようで、

少し気持ちが楽になるような気がします。

私が友達のことを思い出すための日。

自分勝手な響きにも思えますが、

その考え方はしっくり来ました。


来週のその日も、私は自分のために、軽めにお香を焚きます。