いいわけ
震災に関するニュースをテレビやネットで見かけたとき、
私は記事の内容をそのものをどのように受け止めるべきか分からないため
その記事に対するコメントもチェックします。
今日は、昼に携帯からYahooニュースを見たとき、興味深いコメントがありました。
内容はウロ覚えですが、震災のあった東北地方の沿岸で働く人たちが、
ガソリンがないから漁業が出来ないし、
魚が獲れたとしても放射線の不安でみんな買ってくれないだろう・・・という記事。
それに対するコメントがすごく暖かいんですね。
東北がんばれとか、
自分はそこの魚を買います、協力しますとか。
私は、実家を出てもう数年経っているとはいえ、
自分のふるさとである東北地方がこんなに応援されていて、
どちらかというと「ありがとう」という気持ちで読んでいました。
ところが、「そこの魚を買う人→『そう思う』をクリック、買わない人→『そう思わない』をクリック」
というコメントのところで私は止まりました。
『そう思う』の票の方が断然多かったのですが、
しかし、スーパーでそこの土地の魚を売っていたとして、
魚介類大好きな私が、買うか買わないかを素直に考えたとき・・・
あっ・・・私は深い意味もなく「とりあえずやめとこ」って去るかも・・・
深く考えないまま自己防衛を優先させてしまいそうです・・・。
もう1つ、原発から近い住民に避難を呼びかけても、
住み慣れた土地を離れたくない、家畜を置いていくわけに行かない、という理由で
避難を拒否している人たちがいるという記事。
気持ちは分かるよ、でもちょっと迷惑だな、なんて考えながら続きを読んでいくと、
「都会の人には分からないでしょうが、家畜や野菜に対して、商品ではなくて自分の子供に対するような愛情があるんです。」
というコメントがありました。
私は、「離れたくないって気持ちも分かるけどさぁ」なんて思いながら読んでいたけれど、
やっぱりあまり気持ちを分かっていなかった。
私は引越しばかりしているせいで、どの土地に対しても執着がないし深い愛情もないんです、きっと・・・。
なんだか、記事に対するコメントを読んで自分の意見を素直に持とうとすると、
自分の冷淡さに気づいてがっかりします・・・。
最近は計画停電の影響で、会社が混乱しています。
いっそ休みになっちゃえばいいのになんて思っているのに
会社の総務部がちゃんと計画停電に合わせた対策を用意してくれていて、
無事に業務を進めています。
余計なことしやがってと思いつつ、でも総務部がいるおかげで会社がちゃんと動いているんだなぁと、感謝しています。
被災者でなくてもショックを受けている人が多い中、
私は相変わらずひょうひょうとしたまま毎日ニュースをチェックし、総務部の指示の通りに通勤して自分の業務を進める。
実家が東北地方でありながら、それが出来ている自分が図太く思えて、
しかもニュースに対する素直な感想を持とうとすると自分の冷淡さがよくわかってちょっとがっかりしたけれど、
でも、私に出来ること、向いていることは、震災のあった場所の人たちに元気を与えることよりも、
混乱している中で業務を進めて日本を淡々と支え続けることなんだと思いました。