金のうんこ
「これを持っているから私は大丈夫!」
って、根拠もなく何かに依存することがあります。
小学生の頃はキーホルダーでした。
父が出張のお土産に買ってきてくれたもので、ダイヤの形にガラスを切ったキーホルダー。
揺れるたびにキラキラと輝いて、ダイヤだダイヤだって飛び跳ねて喜んで、
これを大事に持っていればいつか魔法が使えるようになるはずだと信じて、大切にしていました。
悪いことをして親に怒られるときも、
私にはキラキラのダイヤがあるんだから大丈夫、そんなに怒られないはず・・・
って、キーホルダーをずっとにぎっていました。
中学生の頃はシールでした。
エンジェルのキラキラと光るシール。
カレンダーや手帳の中の、中間テストや期末テストの日付けに貼って、
天使さまがいてくれるんだから私は大丈夫、いい点が取れるはず・・・って祈ったり、
勉強するときに自分の爪に貼って「チカラ」をもらいながら進めたり、
県の水泳大会の日付けに貼って、
天使さまがいてくれるんだから○○中学校のマサトくんとお話できるはず・・・って祈ったり。
長めのチェーンにして制服の中にこっそりとネックレスをつけていて、
この石があるんだから今日も5組のトモくんの姿が見れるはず・・・
肌荒れも治るはず・・・
トモくんも私のこと好きになってくれるはず・・・
って祈っていました。
ストーカー並みに追いかけていたので姿は毎日見れました・・・。
大学生の頃はリサ先輩でした。
バイト先で出会ったリサ先輩は、すごく仕事が出来る先輩でもなくて、すごく美人な先輩でもなくて、
もっともっと自信満々に生きている人っていっぱいいるのに、
私にとっては誰よりも影響を貰った先輩です。
強い人ではないけれど、だからこそ弱さというものを理解している先輩。
自分の生き方に迷っていた私にとって、この先輩みたいに生きていきたいという指標になった人です。
リサ先輩がこの世に生きているだけで、私の目標は在り続けるし、
リサ先輩だったらどうするんだろうって考えて出した結論が私にとっては「きっと大丈夫」って思える選択肢になります。
歩くお守りです。今どこを歩いているんだろう。
大学院の頃は金のうんこでした。
妹から京都土産に貰った、指先くらいの大きさの金のうんこ。
パワフルな妹のご利益があるような気がして、
大学院の研究が上手く進まなくて苦しんでいた頃によくにぎっていました。
なんかそれだけで、研究が「大丈夫、上手くいく」って思っていました。
その他に依存していたのは、まず犬のぬいぐるみ。
高校を卒業する頃に母がなんとなく買ってきたもので、
実家を出て関東の大学に進学するときに妹の代わりにするつもりで私が貰っていったものです。
冬には小さい小さいマフラーと手袋を編んであげて大切にしています。
今も大切にしていて、何かが宿っていそう。
それから、指輪。
指にキラキラしたものがついていると、なんかパワーが集まってくるような、不安を吹き飛ばしてくれるような気がするんです。
結局、マサトくんに会いに行ったりトモくんのストーカーをしたり、
こつこつとテスト勉強や研究を進めたり、
自力で努力して結果を残しているのですが、
根拠のない自信が背中を押してくれているんですよね〜。
全体的に、キラキラ系が好きみたいです。