何を考えながら

昨日、会社のソフトボール大会があり、ピッチャーとして参加しました。


一回戦目は楽しかったんですよね。

森と川に囲まれた野球場で、太陽の下で、

私がボールを投げて〜、相手が打って〜、誰かが拾って〜、ボールがヒュンヒュンと飛び交う。

あぁ幸せだなぁ・・・って。


結局負けてしまったけれど、練習の成果を活かせて、満足出来る試合でした。


しかし、そのあとの敗者復活戦が厳しいものになりました。

どうしても、勝ちたかったんです。

最初の試合は優勝候補と当たってしまったから気楽に出来たけれど、

敗者復活戦は、負けたチームとの試合だから、勝ちたかったんです。

その気合のせいなのか、全然ボールが投げられなくなってしまったんです。

「げっ右に寄り過ぎた」

「げっ今度は左に行き過ぎた」

「あ、ようやく綺麗に投げれた」

「え〜打ってくれないし」

「今度は届かない・・・」

「あ、いいボール行った!」

かこーん

「拾ってよぉ・・・」

「また一球目から投げ直しだ」

「入らない・・・ふぇ〜ん」

「これってけっこう追い詰められてる状態なんだよね?」

「お願い誰かピッチャー代わって」

「手が振るえてる・・・」

「げっ右に寄りすぎだ」

「わざとバット振ってくれたぁ・・・ありがとうございます」

「えいやっ!あ、行った!」

かこーん

「ちょっとぉ、拾ってよぉ・・・」

「また投げ直し」

「あー今度は高すぎ高すぎ」

「大丈夫だよ、毎週キャッチボールの練習してきたんだから」

「落ち着けば大丈夫だよ」

「バッターを視界から排除しよう」

「キャッチャーを見て投げよう」

「みんなごめんね」

「あの審判元気いいなぁ」

「えいやっ・・・あ〜左に寄りすぎ」

「えいやっよしっ!」

かこーん

「いてぇ!」

「ミスった・・・取れなかった・・・」

「目の前に来たのに取れなかった・・・」

「取れなかった・・・」

「取れなかった・・・」

「ごめんね」

「また投げ直し」

「ただの、会社のソフトボール大会じゃん」

「楽しく出来ればそれで充分じゃん」

「大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫」

「ねぇいつ終わるの?」

「何点取られたの?」

「えいやっ」


・・・こんなことをずっと考えながら、ピッチャーをやっていました。

前回、この大会に出たときはソフトボールのルールを全然分かっていなかったため、

何のプレッシャーも感じずにほぃほぃと投げていられたんですよね。

でも、そのあとグローブとボールを買って、毎週キャッチボールの練習をして、

野球の試合をテレビで見たり、野球を見に行ったりして勉強して、

試合の状況がある程度理解出来るようになると、

自分がどれだけ追い詰められた状況になっているのかが見えてきて、

味方の「落ち着いて!」っていう言葉もざくざくと心に響いて、

伸び伸びと投げられなくなる。


出来なかった頃に出来ていたことが、

出来るようになると出来なくなる。


じゃあ、どうすれば良かったんだろう?

他の人たちは何を考えながら投げているんだろう?


会社のソフトボール大会なんて、ただ楽しく出来ればいいのに私ったらこんなにプレッシャーを感じてしまって、

プロの選手たちって、いったい、何を考えながら試合をしているんだろうと思いました。

ソフトボールとか野球に限らず、

フィギュアスケートの選手だって、マラソンの選手だって、

何を考えながら試合をしているんでしょうね。

体力的な才能とか、努力だけでなくて、

精神的にも、本当に強いんでしょうね。

強いというか、プレッシャーを上手く受け流したり

逆にプレッシャーを力に変えたりすることが出来るんでしょうね。


次のソフトボール大会に向けて、ボールを投げたり取ったりする練習はこのまま続けて、

戦略などの勉強もこのまま続けて、

それに加えて、何を考えながら投げれば安定するのか、

自分の中の答えをひとつ見つけて持っておきたいところです。

というか図太くなりたい。